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エンゲージメント

アメリカ『HR Tech Conference&Expo2019』で知った真実

皆様こんにちは。株式会社アックスコンサルティングの広瀬元義です。弊社は、全国の士業事務所の皆様と共に30年以上に渡ってビジネスをさせていただいており、創業時より士業事務所のお客様である経営者の方々と士業事務所の「成功の架け橋」という役割を担っていきたいと考えてきました。

さて、弊社では2019年10月9日(水)に『第8回 士業事務所のビジョナリーサミット2019&士業交流会』を開催いたしました。このビジョナリーサミットでは、士業業界の最先端をいく事務所の成功手法や事例を士業の方にお伝えするため、毎回テーマを決めてセミナーを行っています。昨年、そして今年は『働き方改革』をテーマに講演させていただきました。

今回は、このビジョナリーサミットでお話しした内容を基に「本当の働き方改革とは何なのか」「そもそも働くって何なのか」を皆様と共有できればと思います。

アメリカと日本の『働き方』の違い

私は2019年5月にアメリカ・ワシントンで行われた世界最大の人材開発に関する会員制組織『ATD(Association for Talent Development)』が主宰するイベントと、10月にアメリカ・ラスベガスで行われた世界最大級のHR Techイベント「HR Technology Conference & Expo 2019」に参加しました。アメリカのHR業界について情報を収集してきたのですが、アメリカと比べて今の日本を見ると「働き方改革の在り方」が本当にこれで良いのか疑問に思いました。

例えば、有給休暇を取ることが働き方改革なのか、残業時間を減らすことが働き方改革なのか、難しいですよね。世間では一般的に働き方改革のことを『ワークライフバランス』と言います。でもアメリカではワークライフバランスというよりは『ワークライフインテグレーション』と言い、仕事と生活の統合を意味することが多いです。

最近では『ワークライフフィット』とも呼ばれています。「仕事とプライベートを分けることなく、寝ている時間以外はすべて仕事であり趣味である」という考え方です。この考え方をすれば「会社に20時間いたい人はいればいいじゃん!仕事が楽しいから!」となります。しかし一般的な日本人の考えだと「早く会社の灯りを消して退社しなければならない!」となります。認識の違いによってはアメリカ人が日本の会社に来たら「なんで無理やり電気を消して帰らせようとするんですか!」と怒る人もいるかもしれませんね(笑)。

日本の働き方改革の制度はもちろん守らないといけません。しかし国の規則を守って、従業員の給料を上げて、はたまたお昼ご飯を無料にしたら、従業員は会社を辞めないようになるのでしょうか?これだけで従業員の退職率が低くなるとは思いません。

皆様は昨年の日本の年間転職者数をご存知ですか?約300万人です。すごい数ですよね。転職することで自分のやりたいことを見つけたり、次なるステージへのステップアップにつながったりするのは決して悪いことではないです。しかし「なぜその人はその会社を辞めてしまったのでしょうか?」。私はそこに注目しました。

日本の働き方を変え、従業員の退職率を下げる『エンゲージメント』とは?

会社の文化や経営理念を理解して一緒に進もうと思っている従業員がどのくらいいるのか、そこにフォーカスしなければなりません。高い給料を支払う会社はたくさんあります。でも自分の会社の従業員が退職せずに、会社に残ってくれるのはなぜでしょうか?

それには従業員の『エンゲージメント』が関係しています。エンゲージメントとは『愛社精神』のことを言います。このエンゲージメントが高いかどうかで、従業員の退職率、そして会社の売上の増減が変ってきます。つまり「会社のみんなと一緒にがんばろう!」「家族のような関係で一緒に売上を上げよう!」という気持ちが必要なんです。

しかしながら従業員のエンゲージメントを高めるということは難しく、それを高めるソフトも日本にはまだまだ少ないです。

アメリカのHR業界のデータを調べてみると、その市場規模は、2016年で1兆5,000億円、2018年で2兆3,000億円ありました。年々マーケットが拡大していることがわかります。一方、日本のHRマーケットを見るとどうでしょうか?2019年で355億円ほどとなっています。

アメリカと日本のHRマーケットを比べてみると、日本はすごく遅れているんです。私はアメリカのHRイベントに行って、アメリカのHR業界に比べると日本のHR業界は半世紀くらい遅れているということを感じました。

日本のHR業界はまだまだ遅れていることがわかりました。そして、日本の企業自体、彼らの目標として、「従業員のエンゲージメント」まで管理できている人事部は少ないでしょう。日本の人事部の目標の大半は『採用』『給与計算』『手続き』がほとんどで、そして少しの『教育』です。人材の教育・育成をすることにあまり力を入れることができていないんです。人を採用しては辞め、採用しては辞め、という状態が続いている会社も多いのではないでしょうか?そんな状況では、従業員の定着も難しいですし、同時に会社の売上を上げることも難しいですよね。

8年間の退職者数はたったの5名!?
『15Five』創業者Shane Metcalf氏が語る『従業員の幸せ』とは?

▲HR Technology Conference & Expo 2019会場の様子

2019年10月1日より4日間、アメリカ・ラスベガスにて開催された世界最大級のHR Techイベント「HR Technology Conference & Expo 2019」に参加した際、世界No.1のパフォーマンス管理ソフトウェアと評価されている『15Five』の共同設立者、Shane Metcalf氏は「これまで企業の人事部は、“会社”にフォーカスしていましたが、これからは“人”にフォーカスしなければなりません。すべての従業員の幸せと会社の利益を常に考えなければいけない時代になってきます。そんな文化をつくっていく必要があります」と何度も語っていました。

また、Shane Metcalf氏は、ある『興味深いデータ』を提供してくれました。

  • 従業員の84%の人は、ただ単に会社に来ています
  • 従業員の58%は自分の上司より面識のない匿名の従業員の意見を信頼しています(そのうち70%の人が上司のせいで仕事を辞めてしまいます)
  • 79%は自分が評価されていないと感じて会社を辞めていきます
  • そして20%は月曜日の朝に心臓発作を起こします

心臓発作のくだりはShane Metcalf氏なりのジョークのつもりだったと思いますが、あながち笑いごとで済ませてはいけないことかもしれません。しかし従業員数200名以上が在籍している『15Five』でここ8年間の退職者数はなんとたったの5名だけ。日本の企業では3年以内の退職率が約31%と言われるなか、この数字は大変素晴らしい結果であると言えます。

なぜ『15Five』はそれほど低い退職率を実現できているのでしょうか?

ポイントは下記の3つであるとShane Metcalf氏は話していました。

ストレングスファインダー
→自分の強みを活かしきれているか?活かし切れていない場合はどうすればいいのか?
目標を立てた6カ月後にフィードバックする。

リフレクション、プロスファクション、イントロセプション
→自分の人生を定期的に振り返る。日常の業務から少し離れてこれまでのことを振り返り、内省することの重要性を伝え、実施させる。

エネルギーマネジメント
→エネルギーは会社の中で人から人へ広がっていく。実は相手に感謝すると、その相手だけではなく、そのやり取りを見ていた人の脳にもドーパミンが分泌され、ポジティブな感情が伝染する。『15Five』では「ありがとう!」や「いいね!」を伝える文化をつくり、従業員エンゲージメントを高めた。

特に上司は部下とコミュニケーションを密に取り、エネルギーを与えるのが仕事です。「上司と話すたびにエネルギーが取られてしまう…」ということではいけないんです。毎日、家族とLINEやメールで連絡を取り合ってコミュニケーションを取る感覚を会社でも実践することができれば、従業員のエンゲージメントも上がってくるのではないでしょうか?

まとめ

10月9日(水)に開催された『第8回 士業事務所のビジョナリーサミット2019&士業交流会』では「本当の働き方改革ってなんなのか」「そもそも働くってなんなのか」「従業員のエンゲージメントを高めるにはどうすればよいか」について講演させていただきました。今回の記事が少しでも皆様のお役に立つことができたら幸いです。

最後に株式会社アックスコンサルティングでは、新サービス人材育成プラットフォーム『MotifyHR(モティファイエイチアール)』の提供を開始し、HRテック事業に本格参入することとなりました。本サービスは、HRテック分野で複数の製品の開発・販売を行う注目企業のモティファイ株式会社が開発しました。

モティファイ株式会社は、『Motify Culture Check』という名称で人材育成プラットフォームを提供し、すでに400社以上の上場企業や有名企業が導入実績している実績があります。株式会社アックスコンサルティングは、モティファイ株式会社からこの『Motify Culture Check』の事業を譲り受け、名称を『MotifyHR』に変更し、10月8日(火)より、サービス提供を開始します。これを士業事務所と一般企業に提供し、日本のHR業界を盛り上げていこうと思います。

『MotifyHR』の詳細はこちら

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