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失業した際の国民年金の保険料、免除と猶予の適用条件の違いとは?

失業した際の国民年金の保険料に関して、『免除制度』と『納付猶予制度』の2種類があると聞きました。どのような違いがあるのでしょうか?

【結論】『免除制度』は、保険料を納める本人だけではなく世帯主や配偶者も含めて所得審査が行われ、その所得に応じた免除割合で年金額が計算されます。

一方、『納付猶予制度』は学生やそれ以外の人(20歳以上50歳未満)といった将来的に追納がより期待できる年齢に限り納付を猶予するため、猶予期間の年金額は計算されません。

強制加入の国民年金
2種類の救済措置

まず国民年金の加入対象についてですが、日本国内に住所がある20歳以上60歳未満の人は、国民年金に強制的に入らなければなりません。ただし、置かれている状況によっては、国民年金保険料の納付について別の措置が講じられます。

例えば失業中で、厚生年金被保険者の被扶養者でなければ、第1号被保険者として保険料を納める必要があります。しかし、保険料納付が困難な場合、ご質問にあるように『免除制度』と『納付猶予制度』の2種類の救済措置があります。

『免除制度』と『納付猶予制度』の違い

『免除制度』と『納付猶予制度』は、どちらも保険料を通常納付しなくてもいいという措置ですが、適用条件が異なります。

まず、『免除制度』は所得が一定額(単身で全額免除なら57万円。ほかに4分の3、半額、4分の1免除についてもそれぞれ要件あり)以下であることが条件とされていて、本人のほか、配偶者・世帯主の所得も加算されます(国民年金法90条、90条の2)。

一方、『納付猶予制度』も所得が一定額(全額免除と同じ)以下であることが条件ですが、本人・配偶者の所得が判断の対象となり、世帯主の所得は除かれます。『納付猶予制度』については年齢等に関する要件があり、2016年7月1日から納付猶予の対象年齢が30歳未満から50歳未満に拡大されることになりました。また、“免除”ではなくあくまでも“猶予”のため、納付は先延ばしとなるだけです。したがって、猶予された保険料は経済的に余裕がある際に追納しておく必要があります。

『免除制度』を申請できれば、そちらを選ぶのが得策と言えます。世帯主の所得が高く、免除制度の対象外の人(50歳未満であることも条件)等は、『納付猶予制度』の利用を検討することになります。

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