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オンボーディング

オンボーディングを通して新入社員の定着率を向上し、優秀な戦力として育てよう

新入社員が十分なパフォーマンスを発揮できるようになるために、重要な期間は「入社後90日」といわれています。即戦力採用だとしても、会社のカルチャーになじむには時間が必要でしょう。また、近年は入社前後のギャップにより早期離職をしてしまう人も少なくありません。

採用した社員を定着させ、有力な戦力になってもらうために会社ができることが「オンボーディング」です。

オンボーディングとは

オンボーディングとは、新入社員を会社の一員として定着させるためのプロセスのことを指します。
会社のカルチャーにスムーズに慣れてもらうことで、早期離職を防ぎ、採用コストを引き下げる目的があります。

オンボーディングの対象には、新卒社員の他、内定者や中途採用者、出向者や若手社員など含まれます。

新入社員が早期離職してしまう原因「5つの壁」とは

新入社員が早期離職してしまう理由としてあげられているものが、以下の「5つの壁」です。

  • 準備の壁
  • 人間関係の壁
  • 期待値の壁
  • 学びの壁
  • 成果の壁

それぞれの壁に直面する間には、3つの時期を経ます。これを「モチベーションカーブ」と呼びます。

ハネムーン期:モチベーションが高まる期間
カルチャーショック期:5つの壁によりモチベーションが徐々に下がる期間
学びの時期:会社に慣れはじめ、安定し始める期間

準備の壁

1つ目の壁は「準備の壁」です。Googleが社内で調査した結果によると、入社初日に新入社員の受け入れ態勢をしっかりと整えて準備しておくと、3カ月以内のパフォーマンスが30%上がることがわかったそうです。

チームやマネージャーなど、受け入れ側の準備がおざなりであることが、早期離職につながってしまうのです。

人間関係の壁

2つ目は「人間関係の壁」です。職場の人間関係は、会社になじめるかどうかを左右する大きな要因です。

新入社員には、誰がどの部署で、どういった仕事をしているのか、困ったときには誰に質問をすればいいのかがまったくわかりません。自己紹介の時間を設けるだけではなく、面談やランチのセッティングを通じ、会社側が歓迎するムードをつくることも大切です。

期待値の壁

3つ目は「期待値の壁」です。会社が掲げているミッション、新入社員に求める業務内容や成果と、新入社員側の入社意図とのすり合わせを行っておきましょう。

ここのギャップが大きくなればなるほど、早期離職につながってしまいます。

学びの壁

4つ目の壁は「学びの壁」です。業務内容や、それに関係する知識やスキルを学ばなければならないのはもちろんですが、会社の仕組みや社風、カルチャーや価値観など、新入社員が把握しておくべきものは多くあります。

OJTやOFF-JTを取り入れながら、実地的に教えていきましょう。そのためには、受け入れるチームの事前準備も必要です。

成果の壁

5つ目の壁は「成果の壁」です。成果=アウトプットとしてもよいでしょう。入社から間もない時期は、まだ自分ができているところや改善すべきところ、改善方法が本人にはわからない部分があります。

そうしたとき、「仕事ができない人」だと決めつけてしまうのではなく、早い段階で小さな成功体験が積めるようにフィードバックできる環境を整えましょう。孤立させないことが大切です。

適切なオンボーディングを行うためのチェックリスト

マサチューセッツ工科大学がつくっているオンボーディングのプロセスから、日本の企業が導入できる要素をチェックリストにしました。

入社前

  • 雇用契約書の用意
  • 入社日時・勤務時の服装ルールの案内
  • 定期的にミーティングに参加するよう社内調整を行う
  • 入社後の初仕事を用意する
  • 新入社員用メールアカウントの準備
  • 入社後数週間の間に行うキーパーソンとのミーティングの設定・準備
  • 教育担当者の選定
  • 初日~1週間に先輩社員・教育担当者とのランチを設定
  • 教育担当者とのミーティングで情報提供、アドバイスを行う
  • 社内案内ツアーの企画
  • 必要事項をまとめておく(※)
  • 職場の清掃
  • ネームプレート・名刺の発注
  • 関連メールリストへの追加
  • 備品の用意(パソコン、iPadなど)
  • 社内システムへのアクセス環境の整備
  • 電話の設定
  • 教育研修の用意

※まとめておきたいもの一覧

  • ウェルカムレター
  • 担当業務の仕事内容説明
  • 組織のミッション、ビジョン
  • 内線リスト

入社当日

  • 1週間のスケジュールの伝達
  • 組織説明
  • 仕事内容確認、期待感の伝達
  • 1年間の休暇や有休のとり方、残業についての説明
  • 同僚への紹介
  • 教育担当者との顔合わせ
  • ランチを共にする
  • 社内の案内

1週間目

  • ミーティング、研修、仕事の設定
  • 目標や提供したい価値についての説明
  • 年間計画、各業務の達成率・進捗状況の説明
  • 主任、リーダー職などとの面談・ランチの設定
  • 仕事に必要なものが機能しているかの確認(パソコン・スマホなど)
  • 社内システムの使い方の理解度の確認

1ヶ月

  • 1on1ミーティングの定期的な実施
  • 毎日のフィードバック
  • 質問を適宜受付
  • マネジメントシステム・評価システムの説明
  • 目標設定、仕事の付与
  • 関連部署のキーパーソンへの紹介
  • 教育担当者との面談
  • 研修

3ヶ月目

  • 1on1ミーティングの定期的な実施
  • 3ヶ月の振り返り
  • 仕事の難易度を上げる
  • ランチで雑談機会を設ける

6ヶ月目

  • 半年間の振り返り
  • 今後の目標設定
  • 関連部署以外での活動参加機会の創出
  • 教育担当者のフォロー期間終了、最後の振り返り

1年目まで

  • 成果の評価
  • フィードバックの継続
  • 振り返り、ギャップの有無、今後の目標等の確認

中途社員向けのオンボーディングを成功させるポイント

中途社員や出向社員向けのオンボーディングでは、以下の3つのステップを押さえておきましょう。

  • 職場になじんでもらえるための施策
  • 職場内外での人間関係構築
  • 期待役割を踏まえ、強み・こだわりを活かしたうえで成果を出す

上記のステップを実現するには、以下の5つのポイントを上司と話すことが大切です。

  • 自分の強み、過去の経験
  • こだわり、やりがいを感じられること
  • 希望するキャリアの方向性
  • 上司が想定している役割や期待していること
  • 人間関係を円滑にするための留意点

中途社員が思うキャリアパスと上司が期待する役割とに大きなギャップが生まれないよう、きちんと確認しておきましょう。

まとめ

人材不足が叫ばれるなか、せっかく採用した社員に定着してもらうことは採用コストを下げる面においても重要です。
長期的な戦力となってもらえるよう、適切なオンボーディングを行っていきましょう。

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オンボーディング Onboarding 「新卒社員」や「中途社員」が辞めない仕組みづくり

『オンボーディング』とは、新入社員をスムーズに社内に溶け込ませ、パフォーマンスを上げさせるための一連の仕組みづくりを言います。
この冊子ではHR先進国であるアメリカ企業の事例も踏まえ、人材育成のための最新のメソッドを解説。
オンボーディングの具体的な取り組み方をご紹介しています。

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