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人事に迎えた新たな風 プロフェッショナルが導くアックスコンサルティングの人材開発

人材採用と育成は企業の大きな課題です。そして続く人材不足、HR Tech(Human Resources technology)の飛躍的な進化が追い風となり、異業種からのHR業界参入も増え続けています。
今回、人材採用・人材育成についてお話を伺ったのは、人事の専門家として20年以上採用と教育に力を注いできた大野氏。この春、士業事務所をサポートして30年以上の株式会社アックスコンサルティングにジョインしました。同社は近年、HR事業へ新規参入し、2019年春にはHR領域のコンサルタントによる任意団体「HRコンサルタント協会」を設立し注目を集めています。

今回は大野氏の人事に対する強い思いと情熱、アックスコンサルティングに見出した魅力と可能性について詳しくお聞きしました。


「こだわらないことが一番のこだわり」人事のプロが次の舞台として選んだのはHR事業に新規参入したアックスコンサルティング

人事のプロとして活躍されてきた大野氏が、アックスコンサルティングに入社したのは2019年3月。これまでの経験から、大野氏が考える人事の基本やこだわりとはどういうものなのでしょうか。

人事の世界に入ったきっかけ、ご自身のキャリア、そして人事としての仕事の基本やこだわりについて教えていただけますか。

私自身、社会人になると同時に、人事としてのキャリアをスタートしました。ただ、自ら希望したのかというと、そうではありません。たまたまです(笑)。入社後3年間は人事部採用チームでリクルーターを経験した後、教育研修チームに異動しました。その頃からでしょうか、徐々に人事の仕事にのめり込んでいった記憶があります。その大きなキッカケとなったのは、人事部内の「人」です。上司には本当によく怒られていましたし、先輩だけでなく後輩にもすごく鍛えてもらいました。周りにスゴイと思える人がたくさんいて、その背中を見ながら追いつき追い越そうと、もがき苦しんでいた毎日でした。そういった意味で、すごく恵まれた環境にいたと思います。実際、その当時の人事部メンバーの多くが独立して、人事・人材分野で活躍されています。

企業人事として約10年キャリアを積み、その後独立して、約10年にわたり人材ビジネスや人事コンサルティングに取り組んできましたが、40代半ばに差しかかった時、50代の自分を考える機会が増えました。いろいろ考えた結果、再び組織に戻ることを決心しました。組織に戻るにあたっては、転換期を迎えている組織を選ぼうと考えました。課題や問題がうごめいている組織に身を投じ、個々の解決に取り組むことで、自分自身もまたもがき苦しみ、一皮剝けることができると考えたのです。そんな中、アックスコンサルティングとの出会いがありました。創業30年を迎え、人材採用や教育により注力しようとしていることやHR領域の新規事業をスタートするといったことを知り、この会社でチャレンジしたいと自然に心が動きました。

人と組織に関わることすべてが人事の仕事です。範囲はとても広く、さまざまな性質の業務がありますが、社員の意識やエネルギー量が高まり、行動が変化し、それをもって業績が上がる・・これが人事の仕事のゴールです。企画実行する際には何度もそこに立ち返りながら取り組むようにしています。
また最近では、HR関連情報が次から次へと飛び込んできます。なかでも、さまざまな施策に積極的に取り組んでいる企業を注視するようにしています。方法論のみに着目するのではなく、その裏側にある「いかにして取り組んだか?」「どのように浸透したのか?徹底したのか?」に目を向けるようにしています。それらが最も難しく大事なポイントだと考えるからです。

一方、人事としてのこだわりがあるのかと聞かれると、ちょっと困ります。というのも、私が仕事をするうえで唯一こだわっていることが「こだわらないこと」だからです(笑)。分かりやすく言うと、経験を捨てるということです。長きにわたり人事を経験した結果、「こうあるべき」といった凝り固まった考え方が強くなるだけでなく、自分の考え以外を排除しようとすることもありました。そういった気づきにハッとさせられる時があります。変化めまぐるしい現代においては、経験を積み上げることで、成長が促進されることもあれば、逆に足かせにもなることもあると思っています。とにかく日頃から全方位にアンテナを張り巡らすこと、新しい情報を柔軟に受け入れることを通して、>自分自身をニュートラルな状態に保ち、日々更新させることを心がけるようにしています。

新卒採用に取り組むということは、関わるすべての社員で育て上げるという意思表示。徹底的に責任を持ち、絶対に投げ出さない。

新卒採用は会社にとってもメリットが多いものです。新入社員に教えることで、既存社員の頭が整理され、学びが深まることもあります。また、今の新人はデジタルネイティブ世代であり、私たちの世代とは異なる視点や感性を持っています。真っさらな視点からの意見やアイデアは新しいシナジーを生み出すことになると大野氏は語ります。

大野さんの新卒採用に対するスタンスについて教えてください。

採用選考においては、面接ではなく面談を意識しています。あくまで私見ですが、ジャッジすることを前提に相手を知ろうとするのが面接。一方、相互理解を前提に、相互に判断しあう場が面談だと考えています。選考である以上、結果的に合否を判断することには違いないのですが、「一方向コミュニケーション」か「双方向コミュニケーション」なのか、もっというと、「企業本位」か「学生本位」かの違いですね。それによって、その場に臨むスタンスがまったく異なります。

面談においては、私は目の前にいる相手との会話に集中するために手ぶらで臨みます。もちろん、大まかな情報は事前に頭に叩き込んだうえでです。前半は相手を知るというテーマのもと、とにかく広く情報を集めるべく、特定の質問をせずに相手のノリやテンポに合わせながら質問をすることが多いです。それらを通して、話のポイントを2つ3つ見つけ出した後は、そのポイント中心に深い情報を集めるためにじっくり話を聞くことに徹します。

話のポイントは、大学生活やクラブ・サークル活動にはじまり、アルバイト、趣味や特技、家族、プライベートなど……人によってさまざまです。あと、苦難や逆境について聞くことが多いかもしれません。何を苦難や逆境と考えるのか、それらとどう向き合ってきたのか、どう乗り越えたのか。すべての質問に共通することは、内容や結果の良し悪しではなく、行動や思考の特徴を知ることに主眼を置いているという点です。

後半はひたすら質問に答えていきます。回答に際して、会社のこと、自分自身のことをオープンに話すことは当然ですが、相手の目線に立つこと、相手に合わせた表現を用いること、相手がイメージしやすい事柄に置き換えて説明することに努めています。また、相手が投げかけてくる質問の観点や中身にも注視します。多かれ少なかれ、そこには就職観や仕事観といったものが投影されると考えているため、それらについても相手を知るための手掛かりにしています。

アックスコンサルティングでは、こういった面談を繰り返し行っている印象ですね。面談回数は学生によって異なります。年齢や部署が異なる社員複数との会話を経ることで、会社や事業、企業文化などをより深く理解し、入社後ここで働くイメージもより明確になると思います。
また、これはアックスコンサルティングでの採用に限らずですが、面談を重ねて相互理解が深まったタイミングを見計らって、丁寧に決断を迫るようにしています。学生に決断を迫るということは、私たち自身が決断することでもあります。もっといえば、新卒採用に取り組むということは、関わるすべての社員で育て上げるという意思表示でもあります。お互いに決断し握手した瞬間から育成がスタートすると私は考えています。

コストセンターとは呼ばせない。バリューセンターを目指し、進化・成長し続けていく。

人事は売上を上げることはできません。しかし、オペレーションに終始するのではなく、チームメンバー個々が学び続けること、また互いに要求し合い鍛え合うことで、チーム力の底上げが図られると大野氏は考えています。

大野さんはアックスコンサルティングに入社後、どのようなことから取り組まれているのでしょうか?また、今後実施を考えておられる施策などありましたら教えてください。

採用をはじめ、アックスコンサルティングの研修、評価については、これまでは特定の部署が受け持つのではなく、プロジェクトチームで推進する形でした。それをまず、人事主導で推進していくよう方針を整えました。とはいえ、人事がすべてを一手に担うつもりはありません。特に、採用に関しては、引き続き全社で取り組んでいきたいため、入社3年目までの社員に「採用プロジェクトメンバー」を募りました。それぞれが担当業務を持つなか、人事と共に目標を持って採用活動に取り組むということは、並大抵のことではありません。それでも、自らやりたいと手を挙げた社員が責任持ってやり遂げられる機会を創り、その経験によって若手社員の成長に弾みがついて欲しいと考えています。

また、アックスコンサルティングの新入社員教育は、オンボーディングの観点を大切にしている印象です。オンボーディングとは、大小さまざまなフォロー施策によって新人のスタートをスムーズにすると同時に、入社90日間で戦力化を目指そうというものです。社会人としてのマインドやスタンスについては、内定者時代から習慣化できるように段階的に研修を行います。また、コンサルティング会社ということもあり、クライアントと対峙するまでに習得しなければいけない知識情報が膨大にあります。そういったものについても、内定者時代から月1ペースで実施する集合型研修と、自宅でも取り組むことのできる動画研修とを使い分けながら進めていきます。内定者時代に一通りのインプットを済ませたのち、入社直前期から実践機会を創り出し、それを繰り返し行うことで、知識情報の定着を図ることを狙っています。

また、私が今期より新たに導入した取り組みとして、中堅社員やリーダーを対象とした研修がいくつかあります。そのひとつが、管理職によるメンバー育成研修で、管理職自らがトレーナーとして中堅社員およびリーダーに研修を行います。これまでのメンバー育成経験を棚卸しし、体系化したものをもとに研修実施することで、受講する中堅社員やリーダーだけでなく、トレーナーにも学びの場を持ってもらうことが目的です。何より自らがトレーナーとして研修を行うとなると、日頃から自然とメンバー育成を考えるようになると考え、その副次的効果を狙っています。

その他にも、ACCSリーダーズカレッジといったものを開講します。内容としては、月1回社外講師を招き、その方のキャリアや専門領域に関する生の話を聞くというものです。国や業界といった垣根がなくなりつつある今、異なる業界、企業文化、キャリアに関する情報に触れること、その情報を取り込み、自分たちの事業や業務にいかに融合させていくかを考える機会にして欲しいと考えています。

会社として、HR事業に参入した以上、今後社会やクライアントに対して発信・提言することは、自ら実践できていることでなければいけません。もっと言えば、私たちが先駆けた取り組みを企画・実行し、成功事例を世の中に発信できるようになれば、HRとしてのブランディングの一助を担うことができます。その状態こそがバリューセンターとして機能している状態なのかもしれません。とはいえ、何事も一足飛びにはいきませんから、まずは3年後を見据えながら地盤強化に粘り強く取り組んでいきたいです。

まとめ

30年以上、士業コンサルタントとして全国の士業事務所から信頼を寄せられてきたアックスコンサルティング。新しい風として人事のプロ・大野洋氏の加入により、今後の取り組みはより進化を遂げつつあります。HR事業への参入も追い風となり、アックスコンサルティングの「人材開発施策」は今後多方面から注目を集めることになりそうです。

プロフィール

大野 洋(おおの ひろし)
株式会社アックスコンサルティング
管理本部 人材開発グループ 部長

リクルートグループとITベンチャーで、約10年企業人事を経験したのちに独立、実務型人事コンサルタントとして活動。その後、再び企業人事の世界に戻り、2019年3月より株式会社アックスコンサルティング 管理本部人材開発グループ 部長に就任。

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