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人材育成・研修

管理職が身につけるべき知識やスキル

管理職に就くと、企業研修などを通して社員への直接的な指導を行う場合も少なくありません。しかし、その指導方法が間違っていれば、部下から嫌われ、敬遠されてしまうことも。
信頼される“理想の上司”に求められるスキルとは何か、確認していきましょう。

高い管理能力を引き出すための法則

一口に管理職といっても、課長、部長、チームリーダーなど、立場によっても役割は千差万別。
関わる業務内容や従業員数によっても対応は異なりますが、共通して必要なポイントは人間力の高さです。現場に近い管理職であれば、当然、誰よりも高い技術的スキルが必要ですが、管理職はそれにプラスしてマネジメント力も重要。自分一人で業務を遂行するのではなく、チーム一丸となれる雰囲気づくり、いわば組織構築ができなければなりません。それには、良好な対人関係を築くこと、部下を指導しながらも目標に向かって進ませることが課題となります。

皆さんの中に、つい力を入れすぎて熱血指導をしてしまい、部下が離れて行き、後悔したことのある人はいませんか? さらに、自分の保身ばかりを気にする、無意識に感情的な判断を下す、言動が伴っていない……などの上司は嫌われます。その逆で、部下から慕われている人は管理能力も高く、理想の上司とされています。
リーダーシップがあり、率先して課題解決のための糸口を提案し、円滑にコミュニケーションができる
今、ビジネスシーンで求められているのは、このように管理能力が高く、マネジメントもできる人材です。
では、具体的にどのようなことから実践していけば良いか、見ていきましょう。

十人十色を理解した、的確な指導力を身につける

管理職に就く前は、自分一人の目標達成だけに注力していられたかもしれません。
しかし、管理職としての業績貢献や部下の育成など、ワンステージ上の課題が増え、苦労している人も多いはず。部下を厳しく指導すれば、場合によってハラスメントなどと逆上され、甘やかしていると職務怠慢にもつながりかねません。マネジメントのさじ加減は非常に難しいですが、以下の点に注意することで指導力アップを実現させることも可能です。

・新人には、コミュニケーションをとる時間を設ける
・年上の部下には、業務をある程度任せ、プライドを尊重する
・外国人社員には、意見を全否定せず、指示を明確にする
・異性には、男女の人生設計の違いを理解し、性で区別しない

年齢や性別、これまで取り組んできた仕事内容や環境などによって、ビジネス的観点はそれぞれ違います。ケースバイケースで、的確にマネジメントできる能力が必要不可欠となります。
例えば、仕事に慣れていない新人は、不安を抱えやすく、分からないことがあっても遠慮して質問をしない場合も。そうならないためには、先手を打ってコミュニケーションを密にとり、新人が自信をもって自発的に働ける環境づくりが必要です。また、部下が自分よりも年上である場合は、逆に管理職の立場でも遠慮して注意できないこともあるでしょう。そんな時は、相手の気分を害さないようにしつつ進言する、高いヒューマンスキルを発揮してください。口出しは最小限に留め、こまめに報告してもらうことで人間関係のトラブルも回避できそうです。
外国人社員がいる企業では、「あなたの意見について、私はこう思う」をはっきり伝えることが大切。ただし、否定だけするのはNGです。相手の意見と自分の意見の折衷案を探し、新しい視点を提案して納得してもらえる方法を探しましょう。
新人はこうあるべきだとか、女性はこうあるべきだ、などと決めつけず個人を尊重できる指導力が現代の管理職には必要なのです。

マネジメントに必要な「カッツ・モデル」とは?

ここまで、管理職が身につけるべき知識とスキルを総合的に確認してきました。
最後に、管理職の階層によって異なるスキルの違いを見ていきましょう。
今から60年以上前、ハーバード大学のロバート・カッツ教授が自身の論文で提唱したのが以下の3つのスキルです。

1)テクニカル・スキル
2)ヒューマン・スキル
3)コンセプチュアル・スキル

「テクニカルスキル」は、業務を遂行するための能力、つまり現場の知識や技術に直結するスキルのこと。
「ヒューマンスキル」は、その名のとおり、対人関係を構築するために、正しい分析や人間観察などができるスキルを指します。
最後の「コンセプチュアルスキル」は直訳すると、概念化能力。全体像を把握し、そこから具体的な将来への道筋や解決策を見出すためのスキルのことです。

トップマネジメント(経営幹部)、ミドルマネジメント(部・課長)、ロワーマネジメント(係長・主任)と、階層によって必要となるスキルの割合は変化していきます。
例えば経営幹部なら2)と3)が50%ずつ、係長・主任クラスなら1)と2)が50%ずつ。
部・課長の肩書きを持つ管理職ならば、すべてのスキルを均等に持ち併せ、活用できているかなど自問自答してみましょう。
また、企業が管理職研修を行う場合は、階層によって内容を分ける必要もあります。それぞれが期待されている役割と高めるべき能力を知り、スキルアップに努めていきましょう。

まとめ

理想の上司とは「優しいだけ」「面白いだけ」では務まりません。部下を育て、組織を引っ張るリーダーとしての姿を見せる必要があります。管理職には、今後ますます総合的な状況判断や問題解決の能力が求められるようになります。

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