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HR用語集

HRに関する用語を説明しています。


数字 | あ行 | か行 | さ行 | た行 | な行 | は行 | ま行 | や行 | ら行 | わ行

数字

1on1ミーティング
1on1ミーティングとは、上司と部下の定期的なミーティングのことです。一般的には週1~2回の頻度で15分程度、上司と部下が1対1で行います。通常の面談との大きな違いは、1on1ミーティングでは短時間か短いサイクルで継続して実施することです。最先端のIT企業などが集まるアメリカのシリコンバレーから広まり、近年では日本でも取り入れる企業が増えてきました。

1on1ミーティングの一番の目的は、部下と会社の成長を目的に、上下間のコミュニケーションを深めて信頼関係を築くことです。そのために重要なのは何よりも部下の話を聞くことが重要です。上司ばかりが話してしまったり、回を重ねるごとに話題に困ったりしてしまっては意味のない取り組みになりかねません。

具体的には、上司と部下の双方とも1on1ミーティングの目的や意義を理解したうえで、現状の課題や将来のキャリアについての相談など、部下が話したいテーマを中心にして話します。もちろん目的に沿った内容が基本です。それについて上司は課題を見出し、部下が目的を達成できるような解決方法や進むべき方向をアドバイスしていくのです。この時、部下が8割程度話していることが理想で、くれぐれも日々の業務や進捗の確認だけに終わらないようにしましょう。正しく1on1ミーティングを行うことができれば、お互いの信頼関係を深めることができます。お互いの信頼関係を部下と会社の成長へとつながっていくのです。

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36協定
36協定(労働基準法第36条に基づく労使協定)
36協定とは、従業員が健康に生活できる労働環境を守るため、企業が従業員に残業や休日労働を課す際に必要となる手続きのことです。
従業員に残業や休日労働を行わせる場合、企業は必ずこれを労使協定として締結しておく必要があります。
正式名称は「時間外・休日労働に関する協定届 」と言い、「36協定」の通称で呼ばれています。
労働基準法では、労働時間は原則として、1日8時間・1週40時間以内とされており、これを「法定労働時間」と言います。労働者に対して、法定労働時間を超えて時間外労働(残業)をさせる場合には、「労働基準法台36条に基づく労使協定(36協定)の締結」と「所轄労働基準監督署長への届出」が必要となります。また、企業が36協定の上限残業時間を守らならい場合、「6ヵ月以下の懲役」または「30万円以下の罰金」が科せられる恐れがあります。
※詳しくは厚生労働省発行の資料などをご確認ください

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あ行

アルムナイネットワーク
アルムナイ(alumni)とは卒業生や同窓生を意味し、企業では退職者を意味します(定年退職者を除く)。つまりアルムナイ・ネットワークとは、文字どおり退職者のコミュニティのことです。主に企業がアルムナイとの関係を保持するためにSNSなどインターネット上で交流や情報交換を行っています。

家庭環境の変化や個人的な事情によって一度退職したとはいえ、会社側と問題なく円満に退職している場合、アルムナイは企業にとって貴重な人材です。特に人材不足が問題視されている今、スキルもあり企業の社風などもよくわかっている人材であれば、企業にとって大きな戦力になります。そのため、再雇用を念頭に置いたアルムナイ・ネットワークの構築に注力する企業が増えてきているようです。

このアルムナイ・ネットワークを活用した再雇用をアルムナイ制度と呼びます。そのメリットは多く、「会社の文化に通じていてスキルの高い人を確保できる」「人材教育に必要な時間やコストを削減できる」「採用するまでのスピードが早い」などがあります。
同時に、アルムナイだからこその注意点ももちろんあり、もともとの社員との関係性や給与・待遇面での公平性には十分に注意する必要があるでしょう。

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育児休暇
育児休業とは、子どもを養育する親が法律に基づいて取得できる休みのことで、育児介護休業法で定められた休業制度のことです。育休(いくきゅう)とも呼ばれています。産前・産後休暇と異なり、男女(父母)どちらでも取得可能で、2017年3月からは法改正に伴い、最長で2歳まで休暇の延長が可能になっています(1歳半から2歳の間の再延長は保育園に入れない場合に適用可能)。

また、育児休業を取得する場合は育児休業給付金が支給されます。取得から180日までは給料の67%、それ以降は50%が支給されることになっています。こちらも、法改正により2歳まで支給の延長が行えるようになりました。ただし、支給申請は個人で行う場合もあるので、注意が必要です。

ちなみに「育児休業」に似た言葉で「育児休暇」がありますが、これは育児をするために個人が取得する休みを意味しています。法的に定められた休みではなく、企業ごとに定められたものです。

また2017年10月1日の法改正で育児目的休暇が新設されました。有給休暇とは別に、就学前の子供がいる従業員が取得できる休暇です。

男女ともに取得できますが、「努力義務」であり、育児目的休暇を取得しなくても罰則が発生しないので、まだ浸透には時間がかかりそうです。

育児はとても大変なことですが、同時に楽しみでもあります。家庭を持つ社会人が子育てをしながらキャリアを継続できる仕組への理解が求められています。

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eラーニング
eラーニング(e-learning, electronic learning)とは、もともとパソコンや・CD-ROM・DVD-ROMなどのデジタル機器を用いて行う学習方法のことでした。1990年代にCD-ROMドライブを搭載したWindows 95が登場したことでこの学習方法が浸透する環境が整い、その後、ブロードバンド化によってインターネットを利用したeラーニングへと発展していきました。

学校の授業のサポート役として登場したeラーニングですが、時間や場所を問わず学習できるなどのメリットから、今では多くのビジネスシーンでも取り入れられるようになってきました。eラーニングを受ける人数がどんなに多くても、少ない教育者で平等の教育が可能であり、これによってコストも大幅に削減することができます。
さらにLMS(Learning Management System:学習管理システム)の考案によって、成績や学習履歴なども一括して管理可能になり、教える側やサポートする側も問題点を見つけやすく学習効果を把握しやすくなってきました。

メリットの多いeラーニングですが、環境が整わないと学習できないなどのデメリットもあります。企業は自社に適した教材を見極めながら取り入れていく必要があるでしょう。

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ERP
ERPとは、Enterprise Resources Planning の略であり、「企業資源計画」と訳されます。現在は「基幹システム」そのものを指すのが一般的になっていますが、もともとは製造業向けに在庫管理・生産管理の手法として取り入れられていた「MRP(Material Requirement Planning)」から発展したものと言われています。
経営効率化実現のために、会社の資源を有効活用する計画・考え方そのものを意味しています。

そもそも基幹システムとは、会社のさまざまなデータを統合管理することを目的に作られたソフトウェアのことです。会社の経営に必要な「ヒト・モノ・カネ」を一元管理できるよう、主要な機能(財務・人事給与・生産管理・販売管理・在庫管理など)を網羅しています。

ドイツで世界初のERPが開発され、世界中で広まりました。日本でもERPが注目されるようになったのは1990年代半ば以降のこと。コンピューターの普及とともに、管理系業務をシステムでまかなえるようになり、業務上におけるコストとスピードの見直しが行われるようになりました。そこで海外から取り入れられたのがこのERPであり、特にグローバル展開を行う日本企業で積極的に導入されました。しかし、海外企業と日本企業の商業習慣の違いからERPがうまく機能しないケースも多く、国内でもだんだんと日本企業の文化にフィットしたERPが開発されるようになりました。近年では、ERPのクラウド化が進んでおり、より低コストでの導入が可能となっています。

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オンボーディング(onboarding)
オンボーディングとは「新入社員をスムーズに社内に溶け込ませパフォーマンスを上げさせるための一連の仕組みづくり」のことを意味します。元は「on-board」という「船や飛行機に乗っている」という意味を持つ言葉から派生したもので、会社・組織という船に社員が乗組員として乗船し、共に目的地へ向かって協力し合い進んでいく様子を例えています。

人事の施策としてオンボーディングの重要性が認識されてきた理由として、少子高齢化による労働人口の減少に加え、終身雇用制の崩壊、働き方や価値観の多様化などから社員の流動性が高まっていることが背景にあります。厚生労働省のプレリスリリースによると1年以内に退職する大卒の新卒社員の1年以内の退職率は11%以上、10人に一人以上は1年以内に辞めていることになります。

HRの最先端であるGoogle、FacebookなどのグローバルIT企業では、オンボーディングの優先順位を高めて全社的に取り組んでいます。オンボーディングの取り組みに成功している企業には下記のような共通点があります。

1.十分なコストをかけて投資している
2.新入社員の入社初日までに必要なものが全てそろっていて、歓迎していることが伝わるようにする=とにかく早く始める
3.企業文化とマッチしているかを重要視している
4.新入社員が配属されるチームを巻き込んで、オンボーディングの準備をしている
5.入社後の2~3ヵ月で何を達成すべきか、明確なロードマップがある
6.すぐに仕事を始められるよう、業務に必要なツール、情報、社内のルールなどについて丁寧に説明している

せっかくコストや時間をかけて採用、教育してきた新入社員がすぐ離職してしまう状態が続くと、ずっと人手不足に悩まされるだけでなく会社の将来を支える人材が育たないため、事業の継続が難しくなります。同じ船に乗ったメンバーが全員難破したり沈没したりせずに、無事「目標達成」というゴールに到着できるよう、今いる社員のパフォーマンスやエンゲージメントを向上させ、活躍できる環境を提供するのが、オンボーディングの目的です。

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か行

KGI(Key Goal Indicator)
KGI(Key Goal Indicator)とは日本語では「重要目標達成指標」と訳され、企業や事業全体の目標管理のために設定します。ここでいう「Goal」は評価基準のことで、誰が見ても公平に正しく判断できるよう、いつまでにいくらの売上を達成する、といったように金額や納期などを具体的な数値で設定する必要があります。

KGIを設定する目的は
1.目標を明確にする
2.数値化することで目標と現実の差異を認識する
ことにより、目標達成のために行うべきことを洗い出し、実行していくことで効率的に目標達成を目指すことです。この達成のために通過すべき過程として、設定する具体的な行動がKPI(Key Performance Indicator)=「重要業績評価指標」です。

KGIは数値で具体的な成果を計測できる内容を設定しなければいけません。例えば「顧客満足度を上げる」という目標をKGIにするのであれば、「既存顧客のアップセル○○円」と目標が達成できたかどうか判断する閾値となる数字を盛り込みましょう。また現実的に達成が可能な範囲で数値を設定しましょう。理想と現実がかけ離れ過ぎていると、実行する現場のメンバーが無理難題を突き付けられたと感じ、かえってモチベーションが下がってしまう可能性があります。

またKGIを達成するために必要な成功要因となるKSF(Key Success Factor)も明確にしておきましょう。例えばKGIが「全社の売上前年比10%UP」であれば、KSFは「個人売上」「新サービス企画」などがあてはまります。先にKSFを決めてから具体的な行動目標となるKPIに落とし込むようにしましょう。

KGIは目標達成のために必要な指標ですが、これだけ設定しても意味がありません。KGIを達成するために必要な要因、行動を掘り下げて、KSF、KPIと合わせて明確に設定しましょう。

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クロージング
クロージングとは、ビジネスシーンのなかでも、営業活動において用いられる用語で、意味としては、営業活動の最終フェーズである売りてと買い手の間での「契約の締結」を意味します。
正確には、「契約の締結」に至るまでの一連のアプローチをクロージングといいます。
顧客を獲得し、サービスによって顧客をサポートしていく上で、大きく下記の1~9のステップがあります。
(1)アプローチ
(2)リード化
(3)案件化
(4)ヒアリング
(5)提案
(6)クロージング
(7)契約処理
(8)フォローアップ
(9)契約の継続・解約処理

営業担当者の役割は会社の方針や規模によって様々ですが、上記のすべてを行っている営業担当者も多いでしょう。

(1)アップローチ ~(2)リード化までをマーケティング部門にて行ったり、
(3)案件化 ~(6)クロージングは営業担当者、(8)フォローアップは顧客サポート部門、(7)契約処理や(9)契約の継続・解約処理は営業ポート部門が行うなど、業務分担をしているケースも多く、それぞれのステップで必要となってくるスキルやノウハウが異なります。
その中でもクロージングは、個々の営業担当者のスキルや経験値に左右されることが多く、上記の9つのステップの中では、最も難しいものの一つです。

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クラウドサービス
クラウドサービスとは、ソフトウェアのインストールが不要で、インターネットを通じて提供されるサービスのこと。「クラウド」とは「雲」のことで、コンピュータシステムが提供するサービスのイメージのことを指していて、あたかも空に浮かぶ雲のように場所にとらわれることなく、そのサービスを利用できることが揺らいで名づけられたものです。

クラウドサービスは大きく以下の3つに分類されます。

1.SaaS(Software as a Service)
インターネットを通じて提供しているソフトウェアのこと。
例:Gmail

2.PaaS(Platform as a Service)
インターネット上で利用できるハードウェアやOSのこと。
例:Amazon Web Services(AWS)

3.IaaS(Infrastructure as a Service)
インターネットを通じて提供しているサーバーなどのインフラのこと。
例:Google Compute Engine

クラウドサービスのメリットとして、ネット環境があれば職場、自宅、外出先など場所を選ばずに必要な時に利用できます。また、ユーザー側でサーバーやソフトウェアのインストールを行う必要がないことや、サービス提供側がメンテナンスを行うので、システムのメンテナンスをユーザーが行わなくてよいことなどが挙げられます。総じて、ランニングコストやメンテナンスにかかる人件費などを必要な分だけに抑えられます。一方、デメリットとしては、インターネットを経由しているためセキュリティ対策のレベルを高くすること、システム環境のクオリティがサービス提供側に依存しているため、すべてのユーザーに同じ品質のサービスを提供することが難しいことなどの課題があります。

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さ行

出向
もともと在籍している企業と同じ雇用条件で、別の企業へ異動になることを出向といいます。例えば、親会社から子会社へ、取引先の会社へなどです。多くの場合はもともと在籍している企業との雇用契約のまま異動するため、基本的な就業条件は変わらないことがほとんどですが、場合によっては移動先の企業と雇用契約を結ぶこともあります。

出向と聞くと「左遷と同じではないのか?」というように、ネガティブな意味で捉えられがちですが、実はそうではありません。左遷は基本的にこれまでよりも地位が降格する移動を指しますが、出向の種類や目的はさまざまなため、戦略とは限りません。

出向は通常、育成を目的として実施されることが多いです。出向先企業に対して経営・営業・技術などの指導を目的とした人材援助の出向や、他社でないと経験できない職務や役職を経験させる人材育成を目的としたものなど、出向する本人にメリットがある場合と出向先や出向元にメリットがあるものが一般的です。ときにはグループ会社や取引先との交流、職場環境の活性化、取引の円滑化などのために行われる場合もあります。

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人事システム
人事管理システムとは、とりわけ人事部門の業務効率化のためのアプリケーションなどのツール全般を指します。個人の基本情報から勤怠管理、人材の採用、育成、評価など、人事の幅広い業務をサポートするシステムです。
人事が取り扱うデータには多くの個人情報が含まれています。それらのデータを手作業で振り分け、紙ベースで管理するのは難しく、データの活用もほとんど不可能です。さらに、Excelなどのアプリケーションも人事管理専用ではないため多くの労力を要します。しかし、専用のシステムで一元管理できるようになれば、多くのコスト削減が可能になります。

人事システムには大きく分けて以下の2つの種類があります。

1.人事・給与システム
勤怠管理、給与計算、人事労務など、主に人事が行う定型業務を管理するシステム。

2.人材マネジメントシステム
採用、評価、育成、マネジメントなど、主に経営的な戦略に基づく人材開発や配置などを管理するシステム。

これらの人事システムを駆使することで、人事部の業務効率化や負担軽減だけでなく、採用した人材のパフォーマンスを最大化したり、システムによって一元化されたデータを経営判断に役立てたりすることも可能になります。昨今、時代のニーズに合わせたさまざまな人事システムが販売されていますので、導入の際にはよく吟味することが必要です。

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スメハラ(スメルハラスメント)
スメハラとは、においに関するハラスメント、Smell Harassmentを略したものです。スメハラは実は英語ではなく、「セクハラ」などの言葉から派生した和製英語です。

個人から発せられる「体臭・口臭」「タバコ臭」「香水や柔軟剤などの香り」や、場合によってはランチタイムのお弁当やテイクアウトの食べ物の臭いまで、スメハラは広範囲にわたります。このハラスメントの一番の問題は、基本的には周囲しか気づかず、本人には嫌がらせの自覚がないことだと言えるでしょう。

社会的に話題に上ることも多くなり、会社内でも意識が高まっているハラスメントですが、スメハラは少々判断が難しいケースが多いです。前述のように本人には基本的に嫌がらせをしようという悪意がないため、相手も訴えづらい問題なのです。

現代はさまざまなハラスメントが問題となっていますが、においに関する問題は非常にセンシティブなもの。あくまで個人への対応ではなく、会社全体のマナー指導として解決できる道を探してみるのが良策かもしれません。

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選択と集中
選択と集中とは、自社の事業の強みと弱みを把握して、強みとなっている事業に「ヒト」や「カネ」などの経営資源を投入することにより、業績の向上や競合他社との差別化を図ることです。
一方、自社にとって弱みとなっている事業は、縮小もしくは撤退の検討がなされます。

選択と集中のメリットとデメリットには、以下のようなものがあります。

【メリット】
・コスト削減
 得意とする事業に集中することで、無駄なコストが削減でき、その事業に関するノウハウ
 や経営資源を十分に活かすことができます。

・利益の最大化
 経営資源の集中により、マーケティング活動や新商品の開発などにコストをかけることが
 でき、より質の高いサービスや商品の提供につなげることができます。

【デメリット】
・人員の減少による影響
 不得意分野や採算の取れない事業の縮小や撤退により、人員整理や配置の見直しが必要と なります。その際に、優秀な人材が他社に流出したり、新しい部署に馴染めず本来の能力を発揮できないという問題が起こる可能性があります。

・日本の雇用慣行と相性が悪い
 事業の選択と集中には、大規模な人員整理や配置の見直しが必要です。終身雇用制度など、日本特有の雇用慣行が施行されている状況では、安易に解雇ができなかったり、成果に見合っていない賃金を支払わなければならないという懸念があります。

選択と集中の実施は大規模な変化を伴うので、自社・他社・市場環境などを分析したうえで、中長期的な見通しを立てることが非常に大事です。

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ソフトスキル
ソフトスキルとは、コミュニケーション能力やリーダーシップ、交渉力、ファシリテーションなどのように、主に対人関係上の幅広いスキルのことをいいます。ハードスキルと比べて明確に評価しづらく多様性に富んでいる特徴で、はっきりと定義しにくいものでもあります。

しかし今、ビジネススキルにおいては以前よりもソフトスキルが重要視されるようになってきています。それにはさまざまな理由がありますが、日本の場合は「エンゲージメントの低さ」「働き方改革による労働生産性への対処」「AIの急激な進化」などが要因と考えられています。これらに対応するためには、高いソフトスキルを持つ人材が欠かせないのです。

ITの進化、グローバル化、ダイバーシティなど、多様化するビジネスシーンでその価値が再認識され始めたソフトスキル。特にビジネスリーダーには必須のスキルになるでしょう。それを身に付けるには、学び経験しつつ向上させていくことが基本。そうして得たソフトスキルをハードスキルと共にビジネスに活かすことが出来れば、多くの成功を体験することになるはずです。

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た行

ダイバーシティ
ダイバーシティ(diversity)とは「多様性」という意味です。本来は生物・文化・人種など、あらゆるものの多種多様な状態を示す言葉です。最近はビジネスシーンでも良く使われるようになりました。ビジネス上では国籍や性別、年齢などに問わず人材として採用・起用し、個人に合った多様な働き方や価値観、文化を企業が受け入れようという取り組みのことを指します。

ダイバーシティという考え方はアメリカで生まれました。人種や女性への差別撤廃から始まり、その他のマイノリティに対しての受け入れへと活動は拡大し、その後、広く浸透していきました。日本でもダイバーシティは徐々に広まりつつありますが、限られた企業・分野だけというのが現状です。

ダイバーシティの活動が盛んになることによって、企業には多くのメリットが生まれます。深刻な人手不足に対応できる枠に縛られない人材発掘、それぞれ異なる個性を持つからこそ生まれる革新的なアイデアなど、個々の異なる能力をまさに適材適所で活かすことができるようになれば、新たなシナジーを生み出すことができます。

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CHO(Chief Happiness Officer)
CHOとはChief Happiness Officer※の頭文字をとった言葉で、企業文化の中で特に改善の余地が大きい従業員の幸福度を重視する役職のこと。

『幸福優位7つの法則 仕事も人生も充実させるハーバード式最新成功理論 The Happiness Advantage』の著者であるショーン・エイカー氏は、自身の調査結果を踏まえ「従業員の幸福度が高いと顧客の満足度も高くなる」と述べています。
この内容を受け、企業文化の改善が業績結果につながるという考えが広まり、多くの企業が社員の幸福度を向上させるための取り組みを始めました。この取り組みの責任者がCHO(Chief Happiness Officer)です。

アメリカに本社を置き世界30ヵ国に拠点を持つ世界的なコンサルティング会社であるGallup(ギャラップ)による調査では、従業員の幸福度が高い状態でいると、そうでない場合と比べて48%労災が減るそうです。従業員の幸福度を高めることにより、他にも生産性、セールス、クリエイティビティの向上、病欠日数が減る、社員の離職率が下がるなど、さまざまなメリットが得られるという結果が出ています。

欧米ではGoogleをはじめ、Zapposなどの企業がCHOの取り組みにより、企業文化の改善、従業員エンゲージメントの向上に成功しています。

残念ながら前出のGallupによる従業員エンゲージメント調査によると、日本の「熱意あふれる社員」の割合は6%で、調査した139ヵ国中132位と最下位クラスとのこと。日本の「働き方改革」は、CHOを中心に従業員の幸福度の見直しから行う必要があるのかもしれません。

※Chief Happiness Officerはアイディール・リーダーズ株式会社の登録商標です。

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CHRO(Chief Human Resource Officer)
CHROとはChief Human Resource Officerの頭文字をとった言葉で、日本語では「最高人材責任者」の意味を持ちます。会社の経営理念やビジョンの達成に向けて、資金繰りやリスクマネジメントなど財務の面から経営者目線でCEO(最高経営責任者)を支えるのがCFO(最高財務責任者)で、企業文化・風土の改革・向上、人材登用・育成など人事面から支えるのがCHRO(最高人材責任者)の役割です。

CHROのニーズが高まってきた理由として、市場の変化により従来型の人材育成、人事管理モデルでは対応できなくなってきたという背景があります。デジタル革命によるテクノロジーの活用で、これまでのビジネスモデルが大きく変わっており、世界中で企業間の競争が激化しています。この変化に対応するためには、「人」という経営資源を確保し、活用していくことが重要となってきます。そのためにもビジネスを理解している人が戦略的に人事を行うポジションが必要となってきました。

Google、Appleをはじめとする、世界の先進的な企業では既に導入されているポストで、日本の企業でもCHROが徐々に増えてきましたが、まだその数は多くありません。日本ではCEO自らが人事を行い、その方針に沿って人事部が採用、教育、労務管理など行っている例が多いのが現状です。変化の激しい市場に柔軟に対応していくためにも、オペレーションや管理がメインの従来型の人事部から、これからはCHROが人事のプロとしてビジネスを理解し、人事の側面から経営戦略の立案・実行していく必要があるでしょう。

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チームビルディング
チームビルディングとは、個人だけでは成し遂げられない高い成果を上げたり目標を達成するために、チームを上手くまとめていくことです。日々目まぐるしく変化するビジネス現場のスピードに対応するために、改善と成長を続けていけるチーム作りが求められています。チームビルディングの主な効果としては、「より大きな目標の達成」、「個人のパフォーマンス・モチベーションの向上」、「メンバー間のコミュニケーションの活発化」、「協力関係の成熟により生まれるチャレンジ」などがあります。

また、チームビルディングの有名な理論として、「タックマンモデル」があります。これは、心理学者のタックマンが提唱した理論で、チームが上手く機能するためには下記の5つのフェーズを経る必要があるとしています。

1.形成期(Forming):チームが形成される
2.混乱期(Storming):メンバー同士がぶつかり合う
3.統一期(Norming):目標やルールを共有して、まとまり合う
4.機能期(Performing):リーダーの指示がなくても行動を起こせるようになる
5.散会期(Adjourning):目的達成などを理由にして、メンバーが解散する

チームビルディングの能力を向上させる方法としては、社内のアクティビティや企業が提供している座学やゲームを使った研修などがあります。

1.NASAゲーム
チーム内で合意形成を行うゲームで、「母船の故障で、月に不時着した宇宙飛行士」という設定で、15個のアイテムの優先順位を付けていくルールとなっています。優先順位を付けていくうえで、できるだけチームメンバーの意見を尊重しつつ、合意を得ていくことが重要となります。

2.マシュマロ・チャレンジ
マシュマロ・スパゲティの乾麺・テープ・紐を使用して、制限時間内により高いタワーを作っていくゲームです。シンプルなルールですが、チームメンバーと話し合いながらPDCAを速く回していくので、チームビルディングの研修に非常に効果的です。

3.野球のポジション当てゲーム
1グループ4~6名で行い、野球のポジションに関する情報が記されたカードが1人につき3~4枚配られます。それらを元にして、誰がどのポジションなのかを導き出していきます。情報を伝えるときは、カードを見せることができないので、口頭のみで伝えなければなりません。グループのメンバーと協力していく中で、チームビルディングに加え、コミュニケーション能力の向上にも役立ちます。

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トライアル雇用
トライアル雇用とは、一定の短い期間をお試しで就業する方法です。公共職業安定所(ハローワーク)が紹介し、企業と求職者が互いに適性を見極められるよう、短い期間(原則3カ月)のみ働き、その後合意した場合は正社員として本採用になります。

トライアル雇用の大きなポイントとして以下があげられます。

・企業と求職者が互いにミスマッチを見極め防ぐことができる。
・求職者は経験がなくても応募可能で、試用期間中に指導を受けることができる。
・企業には国から奨励金が支給される(条件があります)。

最初から正社員として雇用する(される)よりも互いにメリットが多いように思えるトライアル雇用ですが、もちろんデメリットもあります。制度があまり認知されておらず導入企業が限られていることや、ミスマッチとなった場合は短期の職務経歴が残ってしまうことなどです。

知識や技術不足により就職が難しい求職者の救済処置という社会的な意義が大きいトライアル雇用。上手に活用するためには導入する企業がその意義を理解すること、そして求職者もしっかりと学び適応する努力が必要になります。


な行

人時売上高(にんじうりあげだか)
人時売上高とは、労働者一人の1時間あたりの売上高のことを指します。以下の計算式によって求めることが可能です。

【人時売上高=売上高(月間)÷総労働時間数(月間)】

総労働時間数には、パートやアルバイトも含めた全労働者の時間が含まれています。例えば、ある店舗の1ヵ月の売り上げが500万円で総労働時間が1,000時間の場合は、
【5,000,000÷1,000=5,000円】
となります。

人時売上高は飲食店の経営などで従業員の配置を考える指標としてよく使われています。数値が高ければその分、経営効率が良いということになります。人時売上高をコントロールすることで収益を図ることが可能になりますが、そのためには以下のような施策が必要となります。

●売上高をアップさせる施策
●総労働時間を削減させる施策
●生産性向上のための施策

上記のように、人時売上高は人員配置などをする際に重要な指針です。しかし、一つの指針だけに縛られすぎると、サービスの品質の低下や従業員のモチベーションの低下など、どこかに歪みが生じることも多々あります。さまざまな指標から総合的に判断することが大切なのです。

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ノーレイティング
ノーレイティングとは、全く評価をしないということではなく、数値や記号を用いたランク付けをせずに評価を行うことです。リアルタイムで業務上の目標設定を行い、上司からフィードバックをもらうことで、その都度評価をしていくというものです。P&GやGE、マイクロソフト、アクセンチュアなど、外資系企業で取り入れられていることが多いです。ノーレイティングのメリット・デメリットには、以下のようなものがあります。
メリット
1.納得できる目標設定とフィードバック
  従来の評価方式だと、自分で数ヵ月前に立てた目標と現在行っている業務に乖離があ   り、正しい評価がされないという欠点があります。それと比較すると、ノーレイティン  グは従業員が現在行っている業務に対して、リアルタイムでフィードバックが行えるの  で、上司の記憶や感情に左右されづらいです。また、業務内容が変わったとしても、目
  標の軌道修正がしやすいというメリットもあります。

2.優秀な人材の確保
  従業員の現在のパフォーマンスに焦点を当てて評価をするので、従業員自身が成長を実  感しやすく、モチベーションの低下が起こりにくくなります。成長を実感できる職場を  作り上げることで、優秀な従業員の離職率低下につながります。

デメリット
1.管理職の負担が大きい
  定期的に1on1ミーティングを行わなければならないため、管理職の負担が増えます。  また、その都度フィードバックをしなければならないため、従来の評価と比べると時間  と手間がかかります。

2.高度なマネジメント能力
  決められた評価ルールなどがないので、評価やフィードバックが上司にゆだねられてし  まいます。その際、上司のマネジメント能力が不十分だと「正しい評価を受けられてい  ない」と従業員が感じてしまい、逆に離職率を高めてしまう恐れもあります。

ノーレイティングをいきなり導入すると現場が混乱してしまうので、まずは月に1回の1on1ミーティングから始めてみてはどうでしょうか。そのときに不可欠なのは、部下との信頼関係ですので、常日頃からコミュニケーションを取るよう心掛けてみてください。

関連語:1on1ミーティング、OKR、MBO

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ノー残業デー
ノー残業デーとは、その名のとおり「定時に仕事を終えて残業をせずに退社しよう」という取り組みのことです。高度経済成長期から近年まで、日本では長時間の残業が社会的に美徳とされる風潮がありました。しかし、高度経済成長期後、バブル崩壊や経済成長のペースダウンなどを要因として労働時間を短縮しようとする動きが起こりはじめ、1990年頃から働きすぎによる過労死などが社会問題になってきました。その後、企業改革の一つとして始まったのがノー残業デーです。正確な発祥時期は不明とされています。

2007年の内閣府による「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章」の策定を始めとして、働き方改革の推進など、現在では官民をあげて働き方に関するさまざまな取り組みがなされるようになりました。ノー残業デーも法的な制度ではないにもかかわらず、現在ではおよそ7割の企業が採用していると言われています。

上手く活用すれば、働き手のワークライフバランスの改善と同時に企業の賃金やコスト軽減など、双方にメリットをもたらすことができます。別の日の労働時間の増加や業務対応の遅れなどのデメリットに十分注意し、運用していくことが重要です。

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は行

配置転換
人事異動の一つで、同じ企業の中で社員の業務や勤務場所を変えることを指します。日本では終身雇用が一般的だった経緯もあり、慣習的に配置転換が行われる会社が多くありました。また、地方などでキャリアを積み、その後本社などに戻って役職を与えられるなど、いわるゆる「出世コース」としての配置転換も多く行われてきました。

配置転換のメリットには、「組織の活性化」「キャリアや人材の育成」「マンネリ防止」などがあり、さらに業種を限定せず幅広く実務をこなせるようになるため、ゼネラリストの育成にも大変有効な方法となっています。

しかし、同時にデメリットもあります。定期的に配置転換が行われれば、一つの業務について深く身に付けることが難しくなり、スペシャリストの育成が困難になりがちです。また、勤務地の変更は場合によって従業員に大きな負担を強いることにもなります。

さまざまな働き方が求められる現代では、働く側の家庭事情を考慮した人材配置が必要です。配置転換を行うにあたり、就業規則や労働契約書に根拠が記載されているか、権利濫用にあたらないかをしっかりと確認しましょう。

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ハードスキル
ハードスキルとは、学習や訓練によって得られる能力、理論、手段、ツールのことをいいます。論理的思考力やマーケティング力、各学問、会計知識や資格、プログラミングやデザインなど、数多くのハードスキルがあり、答えを求めるものに対して正解を出せるのが、このスキルの特徴です。

一般的にハードスキルは体系化されているものが多く、客観的な評価や識別が可能です。資格や検定などによって習得していることを確認できるものも多くあります。基本的にハードスキルは自然に身に付くものではないため、目的に合わせて努力し、取得する必要があります。スキルを伸ばす方法も「学ぶこと」と明解です。

テクノロジーの目覚ましい進化・発展によって、今後はAIが代行できるハードスキルもどんどん増えていくことが予測できます。複数のハードスキルの習得やソフトスキルとの両立、各自が持つスキルを使いこなすための能力であるメタスキルの取得など、バランスの取れたスキルを身に付けた人材が今後は活躍していくと言われています。

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HRテクノロジー(HR Tech、HRテック)
HRテクノロジーとは、ヒューマンリソース(Human Resource)のHRとテクノロジー(Technology)を掛け合わせた言葉。大企業が人事や給与の管理をシステム上で行っていたのがHRテクノロジー(Human Resource Technology)の始まりといわれています。その後、採用や教育、評価や人事異動・配置など人事に関する業務全般を最先端のテクノロジーを使って管理するようになりました。

多くの企業でHRテクノロジーが導入され始めた要因の一つが、コンピュータや通信の技術が進化したことにあります。それまでは高価で中小企業などで導入するのは難しかったシステムが、クラウドの活用など、技術の発展よって、低コストでの導入が可能になったためです。もちろん、同時に人材の採用や育成など人材マネジメントの重要性を企業側が認識したことも大きな要因でしょう。

HRテクノロジーの導入メリットはさまざまですが、例えば今まで散らばっていた従業員の管理が一元化することによって企業に必要な人事マネジメントが実現できます。またAIで従業員のモチベーションなど、状況が把握できるようになり、最適な人事配置や業務の効率化につながり、日々進化し続けているHRテクノロジー。今後も注目が集まりそうです。

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HRBP(HRビジネスパートナー)
HRBP(HRビジネスパートナー)とは、人や組織の面から経営者をサポートし、経営戦略・人事戦略を推進していく人事の新たな役割のことを言います。HRBPは経営者をサポートする立場であるため、従来の人事の業務だけでなく、事業やビジネスモデルにも精通していなければなりません。また、経営者と現場をつなぐために高いコミュニケーション能力やリーダーシップなども求められます。HRBPの主な役割は以下の3つになります。

【役割】
・経営者のビジョンを理解し、従業員に伝える
経営者のビジョンを人事戦略に落とし込んでいくために、ビジョンを経営陣のみならず全 社員に共有する必要があります

・現場の問題点を見つけ、解決する
経営面の問題を解決することはもちろんですが、実際に人事関連の業務を行っている現場 の問題も同時に解決していかなければなりません

・経営者へ提言する
人事や組織の面から経営者に経営方針の提言をして、事業戦略や人事戦略の決定をサポー トしていくことも重要な役割です

日本でHRBPのロールモデルは非常に少ないですが、人材育成が急務になっている現在では、欠かせない役職となってくるかもしれません。

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HHRMソフト
HRMとは、Human Resource Management(人的資源管理)の略で、HRMソフトは企業の資産の1つである「ヒト」を管理するシステム全般を指しています。「ヒト」という資源を効果的に活用し、経営戦略の実行・実現やより良い組織づくりを行うために使用されます。

HRMソフトの導入による主な効果は以下のようなものがあります。

・各所に散在していた人事データを集約し、可視化・分析できる
・従業員の能力やスキルなどを定量化できるようになることで、数字に基づいた意思決定ができる
・人事部門の無駄な業務やオペレーションを効率化できる
・社内コミュニケーションを活性化できる

HRMソフトは、採用、教育、評価、勤怠管理、人事情報管理、労務管理、給与計算など、活用状況が多岐にわたります。また、従来は人事部が利用することが多かったのですが、最近では管理職や従業員全員が使用するようになってきています。

HRMソフトを提供する企業が急速に増えてきているので、導入する目的や自社が抱えている課題が何なのかを正確に把握して、自社にあったHRMソフトを導入することが重要です。

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パルスサーベイ
パルスサーベイとは、従業員の満足度調査に使用されるアンケートのことで、パルス調査とも呼ばれます。パルス(pulse)とは脈拍の意味です。健康診断での脈拍チェックのように、短期間に繰り返し実施し、企業と従業員個人の健全性を測るのが目的とされています。実施する際は、1分間程度のアンケートを週1回や月1回など決められた周期で繰り返します。

メリットとして上げられるのは主に以下です。
[set_list class="disc"]

  • リアルタイムで従業員満足度を調査できる
  • 従業員エンゲージメントの改善に活用可能
  • 調査結果を利用することで、採用のコストを抑えられる

[/set_list]

調査目的やその結果は全従業員で情報共有することが大切です。人事の担当者だけが把握することのないようにします。また、調査結果は新入社員が入ってきた際のオンボーディングや、スタッフのストレスチェック、人事制度や人事施策の検証など多くのビジネスシーンで活用可能です。近年では、パルスサーベイの手間やコストを抑えられるクラウドサービスなども増えています。

パルスサーベイはその調査が目的ではなく、調査結果を会社の問題改善に有意義に使っていくという姿勢が最も重要です。

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副業
副業とは一般的に、一つの会社で正社員として勤めつつ、本業とは別の仕事をすることで収入を得ることを指します。以前は会社勤めのサラリーマンの副業というと、本業に支障が出ることや競合他社への情報流出などの恐れから、禁止している会社がほとんどでした。そのため「社員の能力開発につながる」「ほかの仕事をすることで視野が広がる」などの理由で「会社に内緒のお小遣い稼ぎ」というイメージが強かったのですが、今は本業の会社自体が副業に対して好意的な場合もあり、社会的に認められつつあります。

さらに、2018年1月に、厚生労働省が作成した「副業・兼業の促進に関するガイドライン」の「モデル就業規則」から、副業等との規定を削減したことに代表されるように、最近のスタートした働き方改革の中で副業が奨励されていることも追い風となり、世間的にも副業が行いやすい環境となりつつあります。高齢化、少子化で労働人口減少のなかでの労働力の確保やダイバーシティな働き方、さらにはパラレルキャリアの構築など、さまざまなメリットから、副業は単なるお小遣いではなく、新時代の働き方として認められていくでしょう。

今後はキャリアアップやスキルアップ、失業に備えるために、本業に関連した副業を希望する人なども増えていくかもしれません。

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ま行

MBO(目標管理)
MBOとは、書籍「マネジメント」で有名な経営学者、ピーター・ドラッカーが1954年に刊行した
著書『The Practice of Management(現代の経営)』にて「Management By Objectives and Self Control(目標と自己統制による経営)」のフレーズで語られています。
1960年代、MBOの概念は海外の書籍と共に日本にも輸入されましたが定着には至りませんでした。
MBOは、「目標」を定め、その定めた目標により業務の内容や成果を「管理」します。
目標には「何をどのくらい」「いつまでに」と、それを達成するための「行動計画」を定めます。目標は複数定めることができます。
目標の定め方にはパレートの法則などを活用するのも良いでしょう。
その目標は決められた期間(通常1ヵ月~3ヵ月)で見直すことが一般的です。業務量や優先度によってタスクにウェイトを設け、
それぞれの目標の達成度合いを自己評価と上司の評価により管理します。
また、MBOは「MBO(目標管理)シート」などで管理しやすい形で可視化されることが多く、
すでに多くの企業にて取り入れられています。ネット上でも簡単にサンプルを見つけることができます。
MBOの他にも、KGI・KPIやOKRなどの目標管理方法があります。その会社ごとにあった方法がありますが、
従業員のモチベーションアップにつながる方法がどれかを吟味して導入するのが良いでしょう。

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みなし残業
みなし残業とは、従業員の給料に前もって一定時間の残業代を含ませておく制度です。つまり、従業員の給料には、実際の時間外労働や休日出勤などの有無に関わらず、雇用主によって定められた分の残業代が含まれることになります。なお、みなし残業とは正式名称ではなく、固定残業代制度というのが正しい名称です。

みなし残業に関する誤解として「どんなに残業をしても残業代が変わらないのではないか」という声がありますが、企業は従業員に対して、前もって定められた残業時間を超えた分の賃金はきちんと支払わなければならないという義務があります。

みなし残業制を導入するメリットは、給与計算が楽になり、担当者のコストが削減されることや、定められた残業時間に達していなくても、約束された金額が従業員の賃金に含まれることなどが挙げられます。
また、みなし残業は単なる労働時間の長さで給料を決定しないので、無駄な残業を防ぐ効果もあります。

関連語:変形労働時間制、残業

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や行

役割等級制度
役割等級制度とは、1980年代後半にアメリカでスタートした社員の格付け制度のことです。ミッショングレード制とも呼ばれます。日本にもともと根付いていた年功序列と異なり、年齢や就業期間などに関係なく、与えられた役職や仕事の役割やその成果によって等級が設定されます。

与えられた役割の難易度や達成感に応じて評価されるため、目標が明確になるなど、合理的な評価ができるというメリットがあります。

成果主義が前提のため、若手社員であっても結果を出せば会社に認められ、昇給や昇格が可能です。逆に「期待したが役割を果たせていない」と判断されれば、降格・降給もあり得ます。

そもそも等級制度には大きく3つの柱があり、前述のように「役割・ミッション」で序列化したものが「役割等級制度」です。それ以外に「能力」で序列化した「職能資格制度」、「職務」で序列化した「職務等級制度」があります。

関連語:職能資格制度、職務等級制度

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ら行

リストラ
リストラとは、リストラクチャリング(Restructuring)を略した言葉であり、経営資源の集中や再編成により、収益構造を改善する事業再構築の考え方を意味します。広義では、成長戦略における構造改革ととらえられます。つまり、解雇による人件費の削減は、経営効率の向上を目指すリストラの手法の一つという位置づけになります。ここでは、リストラの時代背景について説明します。

1990年代に入り、バブル崩壊を契機に日本の経済成長は一気に悪化。それゆえに、会社はこれまでのように就業年数に応じた年功序列による給与のアップが困難になりました。そこで生まれたのが「成果主義」という考え方です。「成果主義」とは、成果を上げた人は出世し、反対に上げられない人はそれ相応に立場や給与額を下げるというもの。この考え方から生まれたものが「リストラ」です。リストラは優秀な人材を選別し、そうではない人材をふるいにかけ、企業は総合的な人件費の削減を行ってきました。

このように、会社にとってメリットが多く見えるリストラですが、会社員にとって人生を左右する出来事です。今の時代、多少景気が良くなったとしても、中小企業のみならず、大企業でもまだまだリストラが行われている状況。リストラの実施にあたり、解雇という手段はそれ以外の可能性を十分に検討してから考えるのが良いでしょう

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労使協定
労使協定とは、労働者と会社の間で取り交わす約束事のことです。一見難しそうなイメージですが、簡単に言うと、「労働基準法上では規制されているけれど、従業員が認めたものに限っては例外としましょう」というものです。もちろん法律を度外視して好きなようになんでも労使協定を結べるわけではありません。労使協定として認められるものは労働基準法のうち十数個と限られていて、手続きの方法も細かく決められています。また、労使協定の多くは賃金、労働時間、休暇・休業に関連したものになっています。

代表的なものとして知られているのが「36協定(時間外・休日労働に関する協定届)」です。これは、時間外労働や休日労働によって、労働基準法違反に問われることのないよう締結する協定のことです(ただし、延長する労働時間や日数には上限があります)。

労使協定は会社単位の提出ではなく、事業所単位の作成・提出が必要です。会社と労働組合(従業員の過半数で組織することが条件)、労働組合がない場合は過半数を代表する従業員と書面によって締結します。労使協定の種類や内容を把握しておけば、「知らずに労働基準法を違反してしまった」というリスクを減らすことができるでしょう。

関連語:36協定、就業規則

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労務管理
労務管理とは、主に従業員の労働環境の整備、生産性の向上、従業員に関する法的リスクの回避・軽減を目的とした管理業務のことです。近年は働き方改革による労働の多様化やITの発展に伴い、柔軟な対応が求められています。従業員にルールを守ってもらうように管理する業務ですが、従業員をルールや規則で縛りすぎず、気持ちよく働いてもらうことが重要となります。人事部での、もう一つの重要な管理業務である「人事管理」とは違い、従業員の採用や評価、異動などには直接関わりません。具体的な業務内容には以下のようなものがあります。

1.勤怠管理
従業員の出退勤時間や休暇の取得状況を把握するものです。給与計算や健康管理に関わるので適正な管理が必要です。

2.給与・賞与計算
個人の勤怠、企業の業績、人事考課をもとに、企業の基準に従って計算をします。

3.社会保険・労働保険手続き
従業員を雇用したときなどに届出と申請手続きを行います。

4.健康管理
健康診断やストレスチェックを定期的に行います。一定の労働時間を超える長時間労働者に対しては、面接指導が義務付けられています。

5.労働条件の管理・見直し
契約時からの退職時までの労働条件の管理や法改正に伴う労働条件の変更を行います。

6.就業規則の作成・見直し
労働基準法に沿った就業規則の作成、法改正や企業の事情に伴う見直しを行います。

7.職場環境の改善
残業の削減、有給休暇の消化、各種ハラスメントの防止など、従業員が働きやすい環境を整えます。

関連語:人事管理、勤怠管理、給与計算、ハラスメント

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